今回は、高齢者の誤嚥性(ごえんせい)肺炎と、歯科医院で行うプロフェッショナルケアの関係についてお伝えします。年間3万8千人もの方が誤嚥性肺炎が原因で亡くなっていますが、歯科医や歯科衛生士が行う口腔ケアによってこのリスクを下げることができます。 日本人の死亡原因に占める肺炎の割合 日本人の死
新型コロナウイルスと歯科治療
令和2年5月1日、日本歯科医師会から「国民の皆さまへ(新型コロナウイルス感染症について)」というメッセージが発信され、読売新聞・毎日新聞をはじめ全国の地方新聞に掲載されました。 メッセージの全文は、こちらをご覧ください。 メッセージの要約 治療の緊急性については、痛みや腫れなどを放置する
乳歯と永久歯
今回テーマは、乳歯と永久歯についてです。 まだ小さなお子様がいる方はもちろんですが、「乳歯って子供の歯でしょ? 自分には関係ないよ」と思われている方も、意外に関係があるかも知れません。 乳歯と永久歯の違い 乳歯の本数は、上の歯が10本、下の歯が10本の、合計20本です。 乳歯が生え始める時
よく噛むことの大切さ
皆さん、食事のときによく噛んで食べていますか? よく噛むことには健康上のさまざまなメリットがありますが、現代社会はあまり物を噛まない生活になっています。現代人の一回の食事あたりの咀嚼回数は、戦前と比べても半分以下、時代をうんとさかのぼって、弥生時代と比べるとなんと6分の1以下と言われています。
データで見る抜歯
人は、歳を取るにしたがって徐々に自分の歯を失ってしまいます。 自分の歯を失うことで、食べたいものが自由に食べられなくなったり、健康寿命(介護の必要がなく、自立した生活を送れる年数)が短くなってしまうなど、毎日を健康に過ごす上で好ましくない影響が現れてきます。
食事のたびに歯が溶けるって本当 !?
「食事のたびに歯が溶ける」というのは少し大げさな表現かも知れませんね。 正確にいうと、酸性値の強い物質(pH値5.5以下)が歯の表面に付着すると、歯の表面のエナメル質が溶け出してしまいます。 専門用語で、これを「脱灰(だっかい)」と呼びます。
歯を失うと生活はどう変わる?②
前回のブログでは、加齢で歯を失うにしたがって、どのような食品が食べられなくなるかを具体的にご紹介しました。 バランスのよい食事を毎日適量とることは健康維持に欠かせませんが、それだけでなく、食べたいものが自由に食べられなくなると、生活の活力までもが減少してしまいます。8020運動には、「80歳にな
歯を失うと生活はどう変わる?
このブログでも何度か取り上げてきましたが、歯の健康に関する「8020運動」というものがあります。 この運動は「80歳になったときに自分の歯を20本残しましょう」という目的で、今から約30年前に始まりました。
口腔がんは早期発見が大切です
がんは、全身どこにでもできる可能性があります。そのうち口の中にできるがんを「口腔がん」といい、がん全体の2〜4%を占めています。 この口腔がんというのは、舌にできる「舌がん」や歯肉にできる「歯肉がん」、頬粘膜にできる「頬粘膜がん」、その他「硬口蓋がん」「口底がん」など、口内のさまざまな部位にでき