3ヶ月に一回、歯科健診のため定期的に来院される方がいらっしゃいます。
先日、その方からこんなことを言われました。
「定期的に歯医者さんに診てもらうと安心です。以前は虫歯になりやすかったですが、定期的に診てもらっているおかげで、大きな問題になる前に対処できています。歯はいつ悪くなるか分からないですが、その心配がなくなります」
この言葉は、私たち歯科医院のスタッフにとって、非常に心強いフィードバックです。
日々、患者さんの口腔健康を守るために努力していますが、このような声を直接聞くことで、私たちの仕事の価値を改めて感じることができます。
定期健診の重要性については、多くの人が認識していますが、その具体的なメリットについて詳しく知らない方も少なくありません。
そこで今回は、定期健診がなぜ重要なのか、そして定期健診を受けることで得られるメリットについて詳しくご紹介したいと思います。
定期健診のメリット
早期発見・早期治療
定期健診を受ける最大のメリットは、虫歯や歯周病などの口腔疾患を早期に発見し、治療することができる点です。
初期段階では自覚症状がないことも多いため、定期的な検査で早期に対処することが重要です。
特に歯周病は気づかないうちに何年もかけて進行し、自覚症状が出る頃には自歯を失う一番の原因になります。
歯周病になった歯を元の状態にすることはできないので、できるだけ早いうちから定期的なケアを行い、歯周病の発生・進行を遅らせるのが最善の方法となります。
予防ケアの強化
歯の表面についたプラークは3ヵ月あれば歯石化します。
いったん歯石になってしまうと歯ブラシでは落とせないので、歯科医院でプロフェッショナルなクリーニングを受ける必要があります。
これにより、ブラッシングだけでは取り除くことが難しいプラークや歯石が除去され、虫歯や歯周病の予防につながります。
長年蓄積した歯石を落とすためには何回もの通院が必要な場合もありますが、定期的に歯石除去を行って入る方の場合は一回の通院で簡単に処置することができます。
生涯にわたる口腔健康の維持
定期的な健診とプロフェッショナルケアにより、年齢を重ねても健康な歯を維持することが可能です。
これは、高齢になっても自分の歯で食事ができることに大きく寄与します。
高齢化が進む日本では、いつまでも自分の歯を維持することは人生の質(クオリティ・オブ・ライフ)を高めることに役立ちます。
時間的・経済的なメリット
歯や歯ぐきが悪化すると、治療には長い時間がかかり、治療費も高額になります。
しかし、定期健診により早期発見・早期治療することができれば、虫歯が軽いうちに治療でき、短い時間で費用を抑えた治療ができます。
これは、長期的に見ても家計にとって大きなメリットとなります。
歯科の定期健診は「安心への投資」とも言えるでしょう。
健康な歯と歯ぐきは、ただ美しい笑顔を保つだけでなく、全身の健康にも大きく寄与します。
私たちが目指しているのは、患者さん一人一人が生涯にわたって健康な口腔環境を維持し、その結果としてより豊かな人生を送ることができるようサポートすることです。
この記事を通じて、定期健診の価値が少しでも多くの方に伝わり、その大切さを再認識していただければ幸いです。