いよいよ夏が近づいて来ました。アイスやかき氷が恋しいという方も多いのではないでしょうか。冷たいものを食べたとき歯にキーンとしみる痛みは「知覚過敏」といって、テレビCMなどでもおなじみの用語ですね。
知覚過敏が起きる仕組み
健康な歯はエナメル質に保護されているため、歯根にある神経まで刺激が伝わりにくくなっています。ところが、何かの原因でこのエナメル質が薄くなったり、柔らかい象牙質がむきだしになったりすると、刺激が伝わりやすくなり、冷たいものを食べた時などに痛みを感じるようになります。
エナメル質が薄くなる原因としては、強すぎる歯磨きや、酸性の強い食べもの(柑橘類やワイン、炭酸飲料など)を頻繁に摂取する食習慣があげられます。
ストレスなどで口が渇いた状態が続いても、口の中の酸をだ液で洗い流す効果が弱くなるため、エナメル質が弱くなる原因になります。
また、歯の根元の部分にはもともとエナメル質がないため、加齢で歯ぐきが後退したり、歯ぎしりで歯の根が削れた場合も、知覚過敏になりやすいです。
でも、本当に知覚過敏でしょうか?
冷たいものが頻繁にしみるようになっても「ただの知覚過敏だろう」と放っていませんか?
歯にしみる痛みの原因は、なにも知覚過敏だけではありません。
気づかないうちに虫歯になっている場合も、神経が刺激されて痛みを感じます。放っておくと歯の神経を取らなければならなくなるケースもあるため注意が必要です。
また、歯ぐきの後退が原因が歯周病によるものだと、他のさまざまなトラブルを引き起こす可能性もあるため、早めの処置が大切になります。
ご本人が気づかないうちに歯が欠けて、象牙質がむきだしになっているケースもあります。内側に虫歯が広がることがあるので、気になる症状がある場合は、早めに歯科医にご相談されることをお勧めします。